猫と外泊する時に必要なこと
犬を飼っている人にとっては、旅行やドライブ、帰省などの時、愛犬も一緒に行く、というのは、さして特別なことではありません。
けれど、猫を飼っている人が旅行などに一緒に猫を連れて行く、と言う人はあまりいないのではないでしょうか?
普段、飼い主さんが大好きで、甘えん坊な性格の猫にとって、誰もいない家で夜を過ごしている時、どんな気持ちになっているかを考えると、出来ることなら一緒に連れていきたいと思うことはありませんか?
家族が大好きで、甘えん坊の猫なら、準備さえしっかりすれば、家族の一員として、家族旅行や帰省の時など、一緒に楽しい時間を過ごすことが出来ます。
今回は、「猫と外泊する時に必要なこと」について、ご紹介したいと思います!
■準備期間を設ける
〇クレート、キャリーに慣れさせる
まず、猫をクレートやキャリーに入れるのが大変で、それに苦労している飼い主さんも多いと思います。
旅行や外泊ではなく、動物病院に連れていく時などにキャリーに入れるだけでも、洗濯ネットを使うなどの工夫をしないと、なかなか大人しく入ってくれません。
なぜなら、猫にとって「クレートに入る」と言うこと自体、何をされるのかわからず、不安と恐怖を感じるからです。
とはいえ、「怖いからキャリーの中に入らない」と、猫がキャリーを怖がる原因がわかっていて、その原因を取り除くために「クレートやキャリーに慣れさせる」と言っても、「猫になにかを教えるなんて無理だ」と思われていませんか?
けれども、犬と猫の両方と生活していると、猫もしっかり飼い主さんの言葉を理解し、ごはんやおやつの場所を覚えたり、飼い主さんの車の音や足音をちゃんと聞き分けることも出来ることがわかります。
つまり、人間の意思も言葉も、犬が覚えるように、猫も覚えます。
ということは、猫でも、犬を躾けるのと同じ方法で、クレートやキャリーに入るように躾けることが出来る化膿性がある、ということです。
ですから、「猫と外泊するなんて無理だ」と簡単に諦めないでください。
ふだんから、美味しいおやつやご飯を食べたりする場所としてキャリーを使ったり、広い部屋の中に扉を開けたキャリーを置いておくと、猫は、暗くて狭い場所が好きなので「お気に入りの隠れ家」になります。
猫の習性を利用し、なおかつ、決して焦らずに生活の中に「キャリーに入ること」を習慣づけるようにしましょう。
〇リード、ハーネスに慣れさせる
外泊する時や、外出する予定を立てたなら、キャリーやクレートに入る訓練と並行して、必ず、前もってリードやハーネスを装着することにも慣れさせましょう。
普段から、首輪をつけている猫なら、まず、リードをつけることから始めます。
慣れないうちは、リードをつけるだけで漬物石のように動かなくなってしまう猫が多いので、少しづつ、慣れさせましょう。
■必要なグッズを準備する
〇リード、ハーネス
ハーネスには、紐だけのタイプとベストのような洋服型のタイプがあります。
どちらかと言えば、抜けにくく、着脱しやすいのは洋服タイプの方なので、体の大きさに合わせて、ベストタイプを選ぶ方をオススメします。
〇食器
旅慣れないうちは、ふだん、使い慣れているものを持っていく方が良いでしょう。
そして、旅慣れて来たら、使い捨ての紙皿を使うと、帰りの荷物を減らすことが出来ますし、毎食、清潔な器を使うことが出来ます。
〇トイレグッズ
ペットシーツ、トイレットペーパー、ウェットティッシュ、ビニール袋、消臭スプレーなどを用意します。
一泊なら、Sサイズのペットシーツ10枚程度、トイレットペーパー1巻、ウェットティッシュ1袋、小さなビニール袋 5~10枚を一つの袋に入れておけば、荷物を引っ掻き回さなくても、すぐに取り出せます。
〇クレート、キャリー、ペットカート
自家用車で移動する場合は、クレートやキャリーだけ事足ります。
電車、バスなどの公共交通機関を使う場合には、ペットカートやペット用のリュックがあれば飼い主さんも身軽に移動できます。
■宿を探す
〇ネットで探す
ペットと泊まれる宿を探す場合、じゃらんや楽天、るるぶなど、大手のサイトを利用するのが一般的です。
ただし、「ペット可」と記載されていても、全てのペットを受け入れているワケではないので、しっかりと「ペット可」の条件について猫を受け入れてくれているかどうかを確認する必要があります。
〇猫と泊まるのに適した部屋の条件
出来れば、調度品などもシンプルで、猫が潜り込むような場所があまりない方が良いでしょう。
例えば、ビジネスホテルぐらいのシンプルさだと、ベッドの下ぐらいしか入り込めないので、旅慣れていないうちは、そういったシンプルなインテリアの宿が、飼い主さんも猫も過ごしやすいと思います。
また、部屋食だと猫にとって、「知らない人」が部屋に入ってくることがストレスになるかも知れないので、専用のレストランや宴会場などで食事をするスタイルの方がいいでしょう。
また、飼い主さんが部屋を出る時は、猫を出しっぱなしにせず、必ず、キャリーなどの中に入れてましょう。
もしも、飼い主さんの食事中に布団を敷いてくれるというサービスなら、「知らない人が入ってくると、猫が怖がるので、布団を敷くのは自分でやります」とか「食事の前に、布団を敷いておいて欲しい」などの希望があれば、チェックインの際に伝えておきましょう。
〇車中泊、テント泊も
車種や、家族の人数にもよりますが、車中泊やテント泊も、慣れるととても居心地よく過ごすことができます。
テント泊は、かなり外泊に慣れていて、飼い主さんのことを強く信頼している猫には、特にオススメの宿泊方法です。
逆に車中泊は、狭い密閉空間で、飼い主さんとの距離がかなり近いため、猫が不安を感じることもなく、外泊初心者の飼い主さんや猫に向いているかも知れません。
車中泊をするときは、前もって車中泊が出来る場所を決めておきましょう。
24時間トイレが使えるか、ある程度照明があるか、どのくらいの人が利用しているかなど、口コミサイトがあるので、参考にしてください。
また、テント泊の時は、利用する予定のキャンプ場がペットを受け入れているかどうかもあらかじめチェックし、事前に申し込みが必要なら予約をすませておきます。
〇「猫、受け入れ不可」の理由とは?
・ニオイ
・猫アレルギー
・調度品の破損
猫のオシッコのニオイは、かなり強烈で宿の人の話によると、「一度、猫のオシッコのニオイがつくと、一週間はニオイが取れなくて、次のお客様を受け入れられない」とのことでした。
それから、猫が泊まった部屋に、それと知らずに猫にアレルギーを持つ人が泊まると湿疹や蕁麻疹、目の粘膜にアレルギー症状が出てしまうことがあります。
新しいお客様をお部屋にご案内する前にキレイに掃除をしてくれているにしても、重度の猫アレルギーの人にとっては、猫の毛がほんのわずかでも残っていたら体が反応します。
「せっかく、旅行に来たのに部屋に残った猫の毛せいで、体調を崩してしまったら、申し訳ないので、猫はお断りしている」という話も伺いました。
そして、もう一つ、私たち飼い主も時に頭を悩ませることがある、「爪とぎ」や高いところから調度品を落として割る、というようなイタズラも、猫を受け入れられない理由になっています。
〇交渉してみよう
大手のサイトで「猫」との同宿が可能かそうでないかがわからない場合や、「小型犬のみ」と記載されている場合でも、直接電話したり、メールしたりして「猫を連れて行っていいかどうか」を尋ねてみましょう。
「猫は受け入れたことがないんだけど…」と言う場合なら、なぜ、宿のオーナーさんが猫を受け入れていなかったのかを尋ねてみましょう。
自分なりに対処できることがあれば、出来る限り対処する旨を伝えれば、受け入れてくれることもあります。
■交通手段を考える
〇公共交通機関の場合に必要なこと
顔が出てしまうようなバックやスリングに入れて、電車やバスに乗ることは出来ません。
必ず、キャリーや猫用のリュックなどに入れて乗車します。
ご利用になる予定の公共交通機関の取り扱い方や料金なども、事前にチェックしておきましょう。
〇自家用車での移動
猫が隙間に入り込まないように、シートの隙間にクッションなどを使って埋めたり、粗相をしても汚れがすぐにふき取れるようにシートカバーをつけたりして前もって準備しておきましょう。
■健康管理
〇予防接種
犬がペットホテルや人と一緒に泊まれる宿泊施設を利用する時は、必ず予防接種の提示を求められます。
旅行に一緒に連れて行こうと言う飼い主さんの猫なら、ほとんどが家猫で外に出ることは滅多にないため、感染症のリスクは低いためか、猫を受け入れている宿でも、予防接種の証明の提示を求められることはあまりありません。
けれども、念のため、宿泊の申し込みをした宿に猫の予防接種について問い合わせておいた方が安心です。
もし、「予防接種の証明の提示が必要です」と言われたら、旅行の1か月前には予防接種を済ませておきましょう。
〇排泄のチェック
下痢などをしていないか、オシッコ、ウンチに異常はないかを確認します。
日ごろから、排尿、排便の回数やにおい、タイミングなどを把握しておくと、外泊に伴った時、「いつもより回数が少ない」、あるいは「いつもよりニオイがしない」なにか変化があればすぐに気付くことが出来ます。
〇食事のチェック
普段どおりの食欲があるかなどしていないかなどにも気を配りましょう。
■猫を外泊する時に絶対にしてはいけないNG行為
〇黙って連れていく
まず、なによりもそれは規約違反となります。
また、もしも、次にその部屋を利用した人がアレルギーを起こす可能性があるので、「部屋にはキャリーに入れて連れて行くから、バレないだろう」と、宿に許可を取らずに黙って猫を連れて行くようなことは絶対にしてはいけません。
〇粗相、破損を黙ったまま帰る
布団やカーペット、ソファなどに猫が粗相をしたら、後でクリーニング代や修理代などを請求させることがあります。それは、猫の飼い主として負わなければならない責任であり、必要な代金です。
それを払いたくないからと言って、黙って帰るとどうなるでしょうか。
そんなルール違反が続くと、せっかく猫をお客様として受け入れてくれているのに、猫の飼い主さんのマナーが悪いことで、猫の受け入れを止めてしまうかも知れません。
「自分たちさえよければいい」という考え方は、結局、他の猫の飼い主さんに迷惑を賭けますし、自分たちが楽しめる場所を減らすことにもなります。
もし、猫が粗相したり、破損したものがあれば、必ず申し出てください。
■まとめ
甘えん坊で飼い主さんが大好きな猫と、自分が楽しいと感じる瞬間を猫と一緒に過ごしたい飼い主さんは、まさに相思相愛です。
とはいえ、「人間の身勝手で、猫を連れまわすなんて」と眉を顰める人もいるでしょう。
けれど、自分の家族とどう関わるかは、それぞれの家族が決めるべきことなので、気にする必要はありません。
確かに、初めてのことなので、緊張し、それがストレスになっているように感じられるかも知れません。
けれど、飼い主さんが自分と一緒に過ごす時間を楽しんでいること、いつもよりもずっと長い時間一緒にいられることがわかれば、きっと猫も幸せを感じてくれるはずです。
準備期間と根気が必要ですが、楽しい思い出を作るためにも、「猫と旅をする」楽しさを体験してみてはいかがでしょうか?
