ドッグカフェでゆっくり過ごしたい!愛犬のマナーと教え方

 

お散歩やショッピングに出かけた時、愛犬連れの旅行、イベントに出かけ愛犬と一緒に過ごす時、気軽にカフェに立ち寄りゆったり過ごしたいものです。

最近はテラス席愛犬連れOKな店も続々と増え、お出かけがますます楽しくなってきています。

でもドッグカフェには立ち寄ってみたいものの、まだ挑戦したことがないという方も多いのではないでしょうか?

今回は愛犬と気軽にカフェに立ち寄るためのマナーとしつけ方について詳しくご説明させていただきます。

 

犬連れOKなカフェでのマナー

ドッグカフェや犬連れOKなカフェにはお店それぞれの独自のルールがあるので、事前にすべてを把握しておくことはできませんが、たいていのカフェで共通とされるマナーについては事前に知っておくと安心です。

マナーとされる決まり事は

 

・店内でのトイレは禁止

・マーキング癖がある場合はマナーベルトを着用する

・無駄吠え禁止

・他犬への攻撃的な行動は禁止

・座席やテーブルに犬を乗せてはいけない

・人間用メニューを犬に与えてはいけない

・店内では他利用者に配慮し、迷惑となる行為は控える

 

不特定多数の犬が利用する場所だからこそ、利用中は愛犬はもちろん周囲にも目を配ることが大切です。

ドッグカフェや犬連れOKなカフェでは愛犬用メニューが用意されていることも珍しくありません。

このようなメニューをオーダーした場合であっても、基本的に犬用食器は床に置き食べさせましょう。

小型犬だから、大人しいからという理由で愛犬を座席に座らせたり、テーブルに前足をかけ食べさせる行為は周囲に不快な印象を与えるので控えましょう。

 

■ドッグカフェでの愛犬の居場所は?カフェマット持参がオススメ

 

ドッグカフェや愛犬連れOKなカフェでの愛犬の居場所は飼い主が座るテーブルの足元付近と覚えておきましょう。

もしもの時はすぐに飼い主の手が届く範囲に愛犬を留め置くことで、犬同士のトラブル予防にもつながります。

ドッグカフェによってはテーブル付近にリードをかけることのできるリードフックが設置されていることもあります。

食事中はリードフックを使用すれば、ゆっくりと過ごすこともできます。ただしリードフックを使用する時は、フックにリードをつないだ状態であっても愛犬が飼い主の座るテーブル付近に留まることができるようにリードを短くまとめておきましょう。

 

カフェマットは手作りも!愛犬にわかりやすいことが大事

 

飼い主の立場ではテーブル下で大人しく座っていて欲しい、他テーブルや他犬に無暗に近づかないで欲しいと思うものですが、いったいどこまでが移動OKな範囲なのかはなかなか愛犬に伝わりにくいものです。

これは愛犬にとっても同じことです。色々な食べ物の香りがするうえに、すぐ近くには見ず知らずの犬もいます。目に映るものすべてが興味の対象で、気になって仕方がないというのが本音です。

でも自分の思うがままに行動をすると、飼い主に叱られたり、リードが短くて行きたい場所までたどり着けないというジレンマを抱えています。

そこで役立ってくれるアイテムがカフェマットです。カフェマットとはその名の通り愛犬用の座布団と思ってみてください。

飼い主が座るテーブルが決まったら、テーブルの足元に持参したカフェマットを敷いてあげましょう。

愛犬にはカフェマットの上でお座りをするように指示します。つまりカフェマットの上が行動できる範囲ということです。

カフェマットを持参するだけで、飼い主はもちろん愛犬にもわかりやすく行動範囲を理解させることができます。

カフェマットは市販のおしゃれなデザインもたくさんあります。もちろん愛犬のサイズに合わせて飼い主が手作りを楽しむのもいいでしょう。

薄手で折り畳みができ、持ち運びがスムーズなカフェマットはドッグカフェ初心者にとってあると便利なアイテムです。

 

トイレは入店前に済ませる!店内でトイレをした時はすぐにスタッフに報告を

犬連れOKな施設やカフェでは、基本的にトイレは済ませてから入店をすることがマナーです。

入店前に済ませておくことで店内を汚す心配がありません。特に飲食店ではこのマナーはとても重要です。

でも犬のオシッコは必ずしもトイレだけではなく、時には自分の縄張りを主張するためのマーキング行動ということもあります。マーキングの場合、少量で臭いの強い尿を少量、スプレー状に周囲に吹きかけます。

いつもはマーキングの習慣がない犬でも、不特定多数の犬が利用する場所で初対面の犬のマーキング跡の臭いを嗅いだことで、条件反射的にマーキングをしてしまうこともあります。犬がマーキングのために一旦足を挙げてしまうと、叱ったり、声をかける程度では中断させることができません。

これではせっかくのカフェタイムも台無しです。

このようなトラブルや不安を解消するために、

 

・マーキング癖のある犬

・トイレをしてしまう心配のある犬

・トイレのしつけが完璧にできていない犬

・他犬に興味関心が強い性格の犬

 

上記に当てはまる場合は、あらかじめマナーベルトを着用させておくと安心です。マナーベルトとはオス犬の腹部に巻き付ける腹巻状のオムツのことです。お腹に巻き付けておくことで、もし愛犬がマーキングをしてしまってもオシッコは周囲に飛び散らず、お腹部分の吸収パッドが吸収してくれます。後は吸収パッドを交換するだけです。

 

もしも店内でマーキングやトイレをしてしまった時は

 

もしもマナーベルトの持参を忘れてしまった、普段は無暗にマーキングをしない犬がマーキングをしてしまったという場合は、即座にスタッフに声をかけましょう。

ドッグカフェでは店内備品として消臭剤などを常備しています。マーキング跡を掃除せずに放置してしまうと、強い臭いが残り店内に悪臭が漂ううえに、他犬がマーキング跡の臭いに刺激を受け、同じ場所に重ねるようにマーキングを繰り返すことがたびたび起こります。

すぐに清掃をすることで、悪臭を予防でき、自分自身もリラックスした気持ちでカフェを利用できます。

もしもの時は気がねなく行動をしましょう。

 

■他犬が苦手!愛犬が吠えてしまわないか心配な時は、壁際の席を選ぶ

ドッグカフェで過ごしたいものの、何より心配なことは愛犬の無駄吠えです。他犬が苦手、怖いと感じている愛犬にとって慣れない場所で見知らぬ犬と一緒に過ごす時間は想像以上の緊張をもたらします。

中には他犬の気配に過敏に反応し激しく吠えてしまう犬もいます。

初めてのドッグカフェで愛犬の無駄吠えが心配という方は

 

・壁際の席

・テラス席

・他犬から離れた場所

 

このような点をチェックして席を選んでみてください。

たとえ他犬が近くにいても家族が声をかけることで落ち着くことのできるタイプの愛犬であれば壁際の席がオススメです。

壁があることで愛犬は周囲からの視線を遮ることができ、安心感を覚えることができるからです。

壁側に愛犬の体を寄り添わせるようにカフェマットを敷いて、愛犬に座るべき場所をわかりやすく示してあげましょう。

一旦興奮して吠えだしてしまうとなかなか収まらない、他犬の些細な動きにも反応して吠えてしまうという繊細なタイプの愛犬にはテラス席がおすすめです。解放感があるテラス席は愛犬にいつでもその場から離れることができるという安心感を与え、気持ちの余裕をもたらしてくれます。

まずはテラス席でドッグカフェでの過ごし方や他犬が出入りすることに慣れ、その後ステップアップとして店内利用に挑戦してみましょう。

天気の悪い日や寒い日は当然店内席が必須条件です。そのような場合は、他犬からできる限り離れた場所で席を選びましょう。

移動する時の導線も考え、犬同士が対面しないことがポイントです。ドッグカフェには愛犬の食欲を刺激する美味しい臭いが漂っています。当然愛犬も他犬に自分の食べ物を取られたくないとナーバスになっています。

他犬から離れた席であれば、食べ物を横取りされたり、攻撃される心配はないと愛犬自身が理解できるので、落ち着いて過ごすことができるでしょう。

 

■犬同士の挨拶は無理強いしない!愛建の判断に任せる

 

ドッグカフェにはたくさんの犬達と出会うことができ、犬好きな飼い主にとってもわくわくする場面がたくさんあります。

せっかくなら愛犬にも犬友達を作ってあげたい、他犬と挨拶をさせてみたいと感じるのも当然です。

でも犬同士の相性は人間同士の相性の良しあしよりもさらにデリケートです。

遠巻きにすれ違うだけであれば問題ない素振りを見せていたものの、いざ近づいてみると一瞬で激しい喧嘩に発展することも珍しくありません。

友好的な雰囲気で挨拶をしていたかと思うと、突然態度が豹変することもあります。

犬同士で相手と挨拶をしたいかどうか、仲良くなりたいかどうかは飼い主目線では正しい判断ができません。

犬同士のことは犬同士に任せておきましょう。

お互いが挨拶をしたいかどうかを確認し、それぞれの犬の様子を見ながら徐々に近づけます。

初対面の犬と挨拶をさせる場合の手順は

  • 相手の飼い主に声をかけ、犬を近づけることの許可を得る
  • 愛犬のリードを短く持ち、ゆっくりと近づける
  •  

愛犬が相手の犬の顔やお尻の臭いを嗅いでいる間もリードを持つ手を緩めずに、しっかりと様子を観察する

 

犬同士のトラブルを回避するために、必ず事前に相手の飼い主に許可を得てください。

一見温厚に見える犬であっても、実は他犬が苦手ということは珍しくありません。

また犬同士が突然豹変する可能性も考え、リードは決して緩めてはいけません。

私達人間もカフェで偶然居合わせた赤の他人と挨拶を交わしたり、直後に仲良く遊びに出かけることはあり得ないシチュエーションです。

愛犬の行動を人間にあてはめてみると、愛犬が他犬に関心を示さなかったり、突然他犬が体が触れ合うほど近くに近づいてきたときに不快感をあらわにするのも当然と思えるでしょう。

ドッグカフェは、飼い主と一緒にゆっくり過ごすことが目的です。他犬と仲良くはしゃぐ場所、犬友達を作る場所ではないので、この点は誤解せずにおきましょう。

 

■愛犬と他人の触れ合いは要注意!頭部は犬の急所

 

ドッグカフェを訪れる方は当然のことながら犬好きです。中には自分はどんな犬も大好きと公言し、他犬との触れ合いを積極的に希望される方も少なくありません。

愛犬はドッグカフェという空間で、他犬や他人の存在をまじかに感じ多少なりとも緊張感を覚えています。

そのような場面で赤の他人が突然体に触れてくれば当然不快に感じるでしょう。

犬にとって頭部や頸部は命の危険に直結する可能性のある急所です。その場に偶然居合わせただけの他人に急所を触れられることを条件反射的に警戒するのも当然な反応です。

もしドッグカフェで他人から犬を触りたいと言われた時は

  • まだドッグカフェに慣れていないことを伝え、断る
  • 愛犬が興奮してしまう心配があるので、触れないで欲しいと伝える
  • 愛犬の様子を見て、無理強いをしない程度に触れることを許可する
  • 触れても構わないが、頭部や頸部ではなく背中にまずは触れる様に指示を出す

このような対応がスムーズです。

なぜ触れてはいけないのか、触れてほしくないのかをきちんと相手に伝えることがトラブル回避の確実な方法です。

 

■他犬に触れることで愛犬がやきもちを焼きます

 

ドッグカフェには常連と呼ばれるような社交的な犬や看板犬がいることも珍しくありません。犬好きにとってこれは嬉しいシチュエーションです。

でも人間からみると嬉しい場面でも愛犬も必ずしも同じ様に感じているわけではありません。

愛犬から見ると、初対面の相手、緊張感漂う場所で家族が他犬と仲良くしている姿を目にすれば当然やきもちをやきます。

自分の食べ物が横取りされてしまうのではと警戒心を抱くこともあるでしょう。

人懐こい犬を前にするとつい触れたくなってしまうのは、犬好きであれば誰でも共感できる行動ですが、愛犬がドッグカフェという場所やその場での過ごし方に慣れるまでは、常に愛犬を最優先で行動をするよう心がけ、愛犬の目の前で無暗に他犬と仲良くすることは控えましょう。

 

■まとめ

ドッグカフェは犬にとって様々な意味で特別な場所です。初めての利用は緊張感にあふれていますが、短時間の利用を何度も繰り返すことで次第に愛犬もドッグカフェに慣れて呉れるはずです。ぜひ色々なドッグカフェに愛犬とお出かけしてみてください。

大谷 幸代

■保有資格

・愛玩動物飼養管理士
・トリマー
・トレーナー
・アロマセラピスト
・ホリスティックケアカウンセラー
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