ドッグランを楽しみたい!初めてのドッグランデビュー
愛犬をノーリードで全力疾走させてあげたい、犬友達を作ってあげたい、天気のいい日はドッグランへ連れていってあげたいと思いますね。
でも初めてのドッグランは何かと不安がいっぱいです。特に小規模で地元の常連ワンコであふれるドッグランはなんだか緊張するものです。
今回は飼い主もワンコも安心してドッグランを楽しむためのマナーやルールについて詳しくご説明させていただきます。
もくじ
■ドッグランには利用規約があります
愛犬と一緒にドッグランへお出かけを!と予定が決まったら、さっそくドッグクランの利用規約を確認しましょう。
実はドッグランにはそれぞれの施設ごとの独自の利用規約があります。この利用規約は施設ごとに内容が異なるので、必ず事前に確認を済ませておきましょう。
一般的な利用規約の内容は
・利用日前1年以内に混合ワクチン、狂犬病予防注射の摂取が完了している
・発情中ではないこと
・ドッグラン内での飲食禁止
・ドッグラン内で犬にオヤツを与えてはいけない
・ドッグラン内で起きた事故や怪我は利用者同士で解決をする
ドックランの多くは利用にあたってワクチン接種証明の持参、提示を義務付けています。
利用当日は忘れず摂取証明書を持参しましょう。
もちろんドッグランをいつでも快適に利用するために、愛犬のトイレの後片付けも忘れずに済ませましょう。
トラブルは飼い主同士で解決という意味
ドッグランという開放的な環境下では、飼い主には予測もできないことが起こることがあります。
多くのドッグランには常駐の管理監督者がいません。
施設内は利用者である飼い主しかいないということが当たり前です。
もしドッグラン利用中に愛犬がトラブルに巻き込まれた時は、必ず当事者同士で連絡先の交換を行いましょう。
犬同士のトラブルの中には大きな怪我につながり、高額な医療費がかかる場合もあります。
防犯カメラの映像や利用者情報の開示を求めても十分な対応につながらないことも多く、
利用規約の書かれている通り、自分自身で対応ができる様落ち着いた対応を心掛けましょう。
■ドッグラン初心者はエリア分けがあるドッグランが安心
初めてのドッグランを安全に楽しい経験にするためには、どのドッグランへ出かけるか、ドッグランの選び方が重要です。
初心者にオススメのドッグランは
・犬のサイズ別エリア分けがされている
・十分な高さのフェンスがある
この2点です。特にサイズ別のエリア分けは絶対条件と考えておきましょう。
エリア分けとは
・小型犬エリア
・中型犬エリア
・大型犬エリア
と犬のサイズ別が一般的です。
中にはアジリティ(障害物競争器具)やフリスビー練習エリアを設ける施設もあります。
初めてのドッグランは愛犬も緊張感から普段とは違う行動を見せるものです。
決して悪意はないものの、他犬と衝突してしまったり、喧嘩が起こることもあります。
小型犬も大型犬も混在するエリアでは、体格のまるで違う犬同士が喧嘩やトラブルになることもあり、体格の違いから思いもよらぬ怪我につながります。
愛犬自身を事故や怪我から守るため、他犬とのトラブルを避けるためにも利用予定のドッグランにエリア分けがあるかは事前に確認をしておきましょう。
もちろんエリア分けされているドッグランでは、飼い主の独断による勝手なエリア変更はタブーです。
性格が温厚な中型犬だから
大型犬と遊びたい小型犬だからと
根拠のない飼い主の考えで勝手に別エリアに愛犬を入場させる行為は、他利用者への迷惑行為になるのでくれぐれも注意しましょう。
■ドッグランで守るべきマナー
ドッグランでは、基本的なしつけが出来ていることが利用にあたってのマナーです。
安全に利用するために
・他犬に吠えてしまう
・攻撃的な態度や攻撃をする
・マウンティングをする
・他犬を執拗においかける
このような行為は大きなトラブルにつながる危険が高く、利用を控えるべきとされています。
またドッグランのように不特定多数の犬が利用する施設には、様々な臭いがついているので、オス犬が頻繁にマーキングをしがちです。
トイレに関するマナーは
・水を流しオシッコを洗い流す
・うんちは密閉できる袋に回収し持ち帰る
・マーキング予防にマナーベルトの着用をする
・他犬のマーキングや排泄時に無暗に近寄らないよう愛犬を管理する
これらの点を心掛けておきましょう。
おやつはオモチャの持ち込みについては
実はドッグランではオヤツやおもちゃの持ち込みを禁止するもしくは飼い主のマナーとして持ち込まないことが一般的です。
せっかく広い場所で愛犬をのびのび走らせ遊ばせることができるのですから、ボールやフリスビーなど持ち込みたい、愛犬の呼び戻しやしつけの練習のためにオヤツをあげたい、他犬にもオヤツをおすそ分けしたいと考える方もいるでしょう。
でもオヤツやオモチャは犬同士で取り合いになったり、時には激しい喧嘩になることもあります。
愛犬も自分のお気に入りのオモチャを初対面の犬が突然使用すれば怒り出すのも無理はありません。
またオヤツは飼い主に無断で与えると、アレルギーや持病の治療に影響を及ぼすこともあります。
不特定多数の犬がノーリードで過ごす場所だからこそ、喧嘩の原因となる可能性の高い物は持ち込まないことが何よりの安全策です。
愛犬のお散歩バックにオモチャやオヤツが入っていると、愛犬が催促をしたり、他犬がオヤツの臭いに気がつき興奮してしまうこともあるので、ドッグランに出掛ける当日はバックの形状や中身にまで十分注意しましょう。
飲水はもちろんOK!水入りボトルと食器を忘れずに
ドッグラン内での飲水はもちろんOKです。
激しく運動をした後は犬も喉が渇くので、こまめに水分補給をさせてあげましょう。
ドッグランによっては、敷地内に水道が設置されていることや共有の食器が用意されていることもあります。
でも初めてドッグランへ出かける犬の場合、共有の食器は警戒してしまうことも多いので、愛犬が普段から使い慣れている食器を持参しましょう。
■入退場時の事故多発!入口開閉には要注意
ドッグランでのトラブルの多くは入退場時に起こります。
すでにドッグランで自由に走り回っている犬は、ドッグラン内を自分の縄張りを感じ、一緒に遊んでいる犬同士で無言ながらも仲間意識をもっています。
そのような状況の最中に見知らぬ犬が参加するのですから、一斉に他犬の注目を集め、緊張感が漂います。
入場した途端に周囲を他犬に囲まれたり、追いかけられてしまうこともあるので注意しましょう。
出入口扉の開閉は最短時間内で
一般的なドッグランは、犬の脱走を防ぐために出入口扉にも様々な工夫を施しています。
例えば
・扉を2つ付ける
・内開き型の扉をつける
・カギをつけ、犬が扉を開けることができないよう設計されている
・扉の開閉時にはブザーや光の点滅があり、開閉中であることを周囲に知らせる
入場時に扉付近で立ち止まってしまったり、扉の開閉に時間をかけてしまうと、ほんの一瞬の隙をついて犬が脱走してしまう可能性があります。
扉の開閉時間を最低限にすること、スムーズに入場することを心掛けておきましょう。
■まずは周囲の観察を!愛犬と一緒にドッグランを一周
ついに念願のドッグランへ入場と思っても、すぐに愛犬のリードを外してはいけません。
愛犬の立場で考えると、ドッグランは初めて経験する場所、見知らぬ犬の臭いが充満し、他犬のテリトリー意識をひしひしと感じる空間です。
自由気ままに行動することで他犬から激しい攻撃を受ける危険もあります。
ドッグランに入場したら、次にすべきことは
- ・愛犬と敷地内の隅に立ち、周囲を観察する
- ・愛犬のリードをつないだままでドッグラン内を一周する
- ・他犬が近寄ってきた場合、リードを着けたままで挨拶をさせる
- ・愛犬が落ち着きのある様子を見せていたら、リードを外し自由に遊ばせる
このように順を追って、愛犬をドッグランデビューさせましょう。
もし初めてのドッグランで愛犬が緊張したり、普段と違う様子を見せる時は、無理をさせずに一旦ドッグランから退場しましょう。
初回からすぐに状況を理解し、楽しく遊ぶことができないからといって全く心配はいりません。
何度もこまめにドッグランに足を運び、他犬の様子を観察することで次第に愛犬はドッグランがどのような場所か理解し、ゆっくり時間をかけながらドッグランに慣れてくれます。
■苦手な犬がいないかも要チェック
初めてのドッグランではつい愛犬にばかり目が行ってしまいますが、実は他犬へも目を向け、事故を未然に防がなければなりません。
犬にも人間と同じ様に相性があります。
初対面、一瞬目があっただけ、すれ違っただけであっても相性の合わない犬同士であれば、激しい喧嘩が起こることもあります。
ドッグラン内では愛犬に
・攻撃的な犬
・執拗に追いかける
・吠える
・マウンティングをする
このような犬がいないかをしっかりと観察しましょう。もし愛犬が不快な顔や態度をする犬が敷地内にいる場合、お互いが近づかないよう常に注意し、危険を感じた時はすぐに愛犬にリードを確保し、愛犬をその場から遠ざけましょう。
安全確認の後についにノーリード
ドッグランに入場してから、愛犬のリードを外すまでには5~20分と十分な時間をかけてください。
愛犬にとって広々としたスペースで他犬が走りまわる環境は興味津々でテンションも上がり、すぐにでも走り出したい場面ですが、愛犬の勢いに押されたすぐにリードを外してしまうのは危険です。
愛犬が落ち着き、冷静な態度になった状態でリードを外しましょう。
この時、愛犬がすぐにでも走り出すこともあれば、いつまでも家族の足元から離れない、走り出さないからといって焦る必要はありません。
たとえ家族の傍にいたとしても、愛犬は自分なりのペースでドッグランを満喫しています。
私達人間も、思い切り走りだしたい時や大声で歌いたい時もあれば、しずかに日光浴を楽しみたい日もあります。
初対面の相手、初めての場所で自分らしさをいきなり全開にできないことも当然です。
まずはドッグランの楽しみ方を愛犬に教えてみてください。
例えば
・家族と一緒ドッグラン内を歩き回る
・家族が小走りをしながら愛犬を呼び、一緒に走るように声をかける
・家族が他犬と接する様子を愛犬に見せる
家族はベンチや日陰で休息し、愛犬は元気に走りまわるという様子はドッグラン上級者です。
ドッグランの楽しみ方を知っている犬なら、家族の様子にかかわらず満喫できます。
でも初めてのドッグランだからこそ、まずは家族がお手本を見せ、ドッグランの過ごし方を愛犬に教えてあげましょう。
家族がベンチに座っていると、愛犬はドッグランという場所は座って、日向ぼっこをする場所を勘違いしてしまうでしょう。
後から入場の犬にも配慮を
ドッグランに入場し、時間も経ち愛犬が徐々に他犬との距離感にも慣れた頃こそ、ドッグランへの入退場には注意しましょう。
犬がその場の慣れた、リラックスしている様子を見せているということはその場に縄張り意識を持ち、周囲の犬との仲間意識が芽生えているという証です。
そのような状況の時に、新たな犬がドッグランに入場してくるということは、
・仲間同士の秩序が乱れる
・新たな入場犬への警戒や緊張
・縄張りを横取りされる
という疑心暗鬼が生じます。
飼い主の立場からすると、新たな犬がドッグランへ入場することで、遊び相手が増える、他犬との出会いが嬉しいと感じるものですが、決して愛犬達も同じ気持ちではないことを理解しておきましょう。
それまで友好的にすごしていた愛犬が、
・新たな犬に攻撃的な態度をとる
・執拗に追いかける
・吠えて追い出そうとする
・無暗に近づき反撃にあう
・入場扉の開閉時に脱走をする
このような想像すらしていなかった態度に出ることがあるので、新たな犬が入場する様子に気がついた時は、愛犬を呼び戻し、リードを着用させ、しばらくは様子を見ておきましょう。
退場の瞬間も同じ注意が必要です。
ドッグランは犬同士の意思にかかわらず、飼い主の都合で退場をするものです。
それまでお互いが仲間意識を持ち過ごしていたものの、退場をするということは仲間同士の群れが崩れるということ、単独行動を取るということでもあります。この瞬間に犬同士で特有の不快感や緊張が走ることがあります。
退場する犬を追いかけたり、吠えたり、一瞬の隙をついて一緒に退場してしまうという事故も起こるので、愛犬から目を離さずに安全確保を心掛けましょう。
まとめ
ドッグランは愛犬の気分転換、ストレス発散、社会性の習得にとても効果的な環境です。ルールやマナーを守り楽しく効果的に利用しましょう。
■保有資格
・愛玩動物飼養管理士
・トリマー
・トレーナー
・アロマセラピスト
・ホリスティックケアカウンセラー
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